会期を終えて

出展者限定-2022

「てつむぎ糸の森 – 2022」、無事終了いたしました。
初開催の、当たるか当たらないか、まっとうに始まって終わるのか、それすら分からないイベントでしたのに、参加をお申込みくださって本当にありがとうございました!

会期中に気づいたこと、気になったこと、全体での決済状況などつらつらと書き残しておこうと思います。
ひたすらに長いのでお時間のあるときに斜め読みしていただければ幸いです。

会場を入り口からパノラマ撮影したもの

■会期中、「うわ、高い」といったお声は一度も聞きませんでした(心の中で思って、そのまま買わずに出ていかれた方はいるかもしれませんが)。
逆に「予算内で収まるとは思わなかった」「この価格で本当にいいんですか」は何度か。

今回、上代¥40/gを最低価格としましたが、かかる手間や材料を考慮した結果であれば、もうちょっと積んでも(単価を上げても)問題ない気がします。

これには
・「浅草橋」という土地柄(近くに輸入毛糸や手染め毛糸を扱う「Keito(日本ヴォーグ社経営・残念ながら年内で閉店)というお店や、工業糸を専門に取り扱う「Itoricot」というお店があります)
・店内でWSや体験会を同時開催していたので、どれだけ手間暇がかかっているか視覚化できていた
あたりが関係するかな、と考えております。

「手紡ぎ糸なんだから、そりゃあ妥当な金額でしょう」という暗黙の了解が成立していました。
ありがたいことです。


■作家別並び替えの手間暇を惜しんでの「ランダム配置の吊り下げ展示」でしたが、大変好評でした。(怪我の功名というか結果オーライ・笑)

ランダムであるがゆえに、好みの糸を見落とすまいとじっくり見ていただけたようです。


■一つメインとなるカセを選び、そのカセを片手に会場を何周もしながら「組み合わせると良さそうな糸」を探す方が沢山いらっしゃいました。
結果同じ作家さんの糸になる方もいれば、全部違う作家さんの糸になる方も。

毎日暇を見つけてはシャッフルしていましたので、何回かお越しいただいた方からも「この糸、この間は気が付かなかった!」という声を聞きました。


■カセにつける商品タグ(帯)ですが、胴巻き型ですとカセをひろげられないという欠点があります。
カセの輪に通す形か、別糸での吊り下げ札が見やすかったようです。

またカセのねじりですが、軽い糸はよりふんわり軽く感じるような甘めのほうが好まれていたようです。

ネットショップと異なり「手にとって確認できる」のがリアルイベントのいいところ。
重めに見えても手に取ると軽い、というギャップでお客様のハートをぐっと掴む機会が多かったようです。

もちろんぎゅっと詰まった重い糸も、刺繍などの用途でお買い求めいただいておりました。


■まったく裏付けのない数字ですが、編む用9:織りやその他1、くらいな感じです。
そのため「編みやすそう」「市販糸と組み合わせやすそう」な糸が比較的動いた感じがしています。

ビーズやスパークルナイロン混は思ったよりも動かなかったな、という感じです。
個性が強めな糸はやはり「使い道」を悩む方が多かったのかもしれません。「こういう使い方もできますよ」という作品例やご案内ができると良かったかも、と反省しています。


■g数と同じくらい、毛糸長は必要です。
いくつか記載のないカセがあり、都度お尋ねがありました。

編みでも織りでもm数があると「具体的な使い道」が想定しやすいのでしょう。
来年以降も「タグにはgとだいたいの長さを記載してください」とお願いしますので、ご面倒かとは思いますがぜひ記載する癖をつけていただければ。


■お客様がどこを見て購入を決めたか、ですが、もちろん金額もあるでしょうがやはり「編んでみたい」「所有したい」が多かったように感じます。

ご購入いただいたカセのうち、最高額は1万円を超えています。
1カセ1万超えてても、「欲しい」と思ったら財布を開く方は居らっしゃる、ということです。

あとは「その後の販売」を見越している方もいるかもしれません。
昨今ハンドメイド作家の数はものすごいので、そんな方々が「他の作家と差を作るため」に手紡ぎ糸を探しにきている可能性があります。


■会期中五日間の購入のべ人数は136人。一人あたりの購入単価は約4000円ですが、これは数百円の羊毛の販売分を含めての数字なので、糸だけに絞るともう少し購入単価は上がります。

ちなみにお会計のうちキャッシュレス決済率は33%。(きっちり1/3ですね)
だいたい皆様キャッシュレス決済でも数パターン持っていらっしゃる(クレカ、Paypay、交通系ICのいずれか複数)ので、現金の残りを気にすること無く、心置きなくご購入いただけたようです。

クレカは半分くらいはタッチ決済対応カードになってきています。暗証番号入力が省けるのでレジ側も楽で助かります。


来年も同じ時期同じ会場で開催できれば、と思っております。
(時期や会場についてはまだ未確定です)

今回は17名・21枠で開催いたしました。
来年はお一人あたりの申込み枠数に上限を設け、25~30枠募集を予定しております。
参加者募集は来年の春~初夏あたりを考えております。

自屋号ではほぼしない(笑)エゴサーチをしたところ、来年は私も申し込みたい、なツイートが散見されました。競争率上がるかな?

以下にTwitter、Instagramでのハッシュタグ「#てつむぎ糸の森」検索結果へのリンクを置いておきますね。

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今年と同じく先着順とするか選考となるかはまた募集開始までに決める予定です。


実際に開催してみて、改善すべき点、反省すべき点、多々見えておりますが、当初からの「17名の手紡ぎ糸をずらっと並べてみたかった」という野望が果たせてわたくしは大変満足しております。

本当にありがとうございました!

てつむぎ糸の森事務局
小野寺照枝(ひつじや)